創業融資サポートの費用|料金の決まり方と見積りで確認すること

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創業融資サポートの費用は、どこまで支援を受けるか(事業計画書・資金繰り表・面談準備・制度融資の手続き)と、報酬の形(着手金・成功報酬・顧問契約に含める)で決まります。金額だけで比べず、借入の総コストと開業後の支援まで含めて見積りを比較しましょう。

執筆:ジェイスタート会計事務所 編集部(札幌の公認会計士・税理士事務所)2026年10月時点の法令に基づき作成

この記事の結論

創業融資サポートの費用は「支援の範囲」「報酬の形」「借入の規模と難しさ」の3つで決まります。見積りは同じ条件で取り、成功報酬の計算方法と、融資が通らなかったときの扱いを書面で確認しましょう。

  • 支援の範囲:計画書を一緒に作るのか確認だけか、制度融資の手続きまで含むかで作業量が変わる
  • 報酬の形:着手金・成功報酬・顧問契約に含める型で、総額と支払時期が変わる
  • 総コスト:利息・信用保証料・会社設立の登録免許税なども合わせて比べる
  • 自分で申し込むこともできる。計画書の根拠と面談での説明が審査を左右する
  • 公庫で創業時に使う代表的な制度は「新規開業・スタートアップ支援資金」(2026年10月時点の限度額7,200万円)
目次

創業融資サポートで頼める業務は?

創業融資サポートは、日本政策金融公庫や制度融資(自治体・金融機関・信用保証協会が連携する融資)への申込みを、税理士などの専門家が支援するサービスです。中心になるのは、事業計画書の作成支援と、数字の根拠づくりです。

業務内容自分で行う場合のポイント
事業計画書(創業計画書)の作成支援事業の強み・経歴・売上と経費の見込みを、文章と数字に落とし込む売上の根拠(客単価と客数など)を具体的に書く
資金計画・資金繰り表設備資金と運転資金の内訳、月ごとの入出金、返済の計画開業直後は売上が少ない前提で組む
自己資金の整理通帳の履歴や、親族からの援助・借入れの扱いを確認する一時的に借りて入れたお金は、自己資金とみなされにくい
面談の準備想定される質問への回答と、提出資料の確認経歴と計画を自分の言葉で説明できるようにする
制度融資の手続き取扱金融機関・信用保証協会に出す書類の確認申込先ごとに様式や必要書類が異なる
開業後の記帳・試算表返済が始まった後の数字の管理と、次の融資への備え月次で数字を確認する体制をつくる
創業融資サポートで頼める主な業務(事務所によって対応範囲は異なります)

制度の名前と条件は公庫の案内で確認する

2026年10月時点で、公庫で創業時に使う代表的な制度は「新規開業・スタートアップ支援資金」です。開業前から事業開始後おおむね7年以内の方が対象で、限度額は7,200万円です。以前の「新創業融資制度」の名前で説明している資料もあるため、制度名と条件は公庫の案内で確認しましょう。

税務申告を2期終えていない方は、原則として無担保・無保証人で利用できます。

融資の種類や借入先ごとの特徴は、融資・資金調達ガイドで整理しています。

費用はどう決まる?料金を左右する5つの要素

創業融資サポートの料金は事務所ごとに体系が違い、同じ「サポート」でも含まれる作業がまったく異なります。見積りを比べる前に、費用を動かす要素を押さえておきましょう。

要素費用への影響見積りで確認すること
支援の範囲計画書をゼロから一緒に作る場合と、作成済みの計画書を確認するだけの場合では、作業量が大きく違う計画書・資金繰り表を誰が作るか、修正は何回まで含むか
報酬の形着手金型・成功報酬型・顧問契約に含める型で、支払時期と総額が変わる成功報酬の計算の基礎(融資の実行額か申込額か)
借入の規模と申込先の数公庫だけか、制度融資と併用するかで、書類と手続きが増える申込先を追加したときの費用
業種と事業計画の難しさ許認可が必要な業種、設備投資が大きい業種、在庫を持つ業種は確認事項が増える許可証・見積書・物件資料など、業種特有の資料への対応
開業後の顧問契約記帳・申告の顧問契約とセットにすると、融資部分の料金の扱いが変わることがある顧問契約の有無・期間・解約の条件
創業融資サポートの費用が決まる主な要素

料金の総額は、創業融資サポートの報酬だけでなく、開業後に続く記帳・申告の費用まで含めて比べるのが現実的です。開業1年目は、融資の返済と納税の準備を同時に進める時期でもあります。当事務所の料金と契約の進め方は、料金・契約の流れでご確認いただけます。

着手金・成功報酬・顧問契約に含める型は何が違う?

報酬の形によって、支払うタイミングと、融資が通らなかったときの負担が変わります。どの形がよいかは、借入額と、開業後にどこまで支援を受けたいかで考えます。

着手金型

  • 依頼したときに支払う
  • 融資が通らなくても返金されない契約がある
  • 作業量に応じた料金になりやすい

成功報酬型

  • 融資が実行されたときに支払う
  • 融資額に応じて報酬が決まる形がある
  • 借入額が大きいほど報酬も増える
  • 通らなければ成功報酬はかからない

顧問契約に含める型

  • 開業後の記帳・申告の顧問契約とセットで支援する
  • 融資後の試算表づくりや追加融資の相談まで続けて受けられる
  • 毎月の顧問料が続くため、契約期間と解約条件を確認する

成功報酬の契約で確認したいこと

  • 「融資額」が申込額か実行額か、複数の申込先の合計か
  • 希望より減額された場合や、後から追加融資を受けた場合にも報酬がかかるか
  • 不成立で再申込みする場合の費用

「審査に通ることを約束する」「金融機関と特別なつながりがある」と強調する業者には慎重に対応しましょう。融資の可否を決めるのは、あくまで金融機関です。

見積りを取るときに確認すること

見積りは、同じ資料を渡して複数の事務所から取ると比べやすくなります。事業の概要、必要資金の内訳、自己資金の額、開業予定の時期をまとめておき、次の点を確認しましょう。

  • 料金に含まれる業務(計画書の作成と修正の回数、資金繰り表、面談の準備、制度融資の手続き)
  • 報酬の形と支払時期(着手金・成功報酬・顧問料)
  • 成功報酬の計算の基礎と、減額・不成立のときの扱い
  • 追加費用がかかる場面(申込先の追加、再申込み、交通費など)
  • 担当者は誰か(税理士本人か、スタッフか)
  • 開業後の顧問契約が条件か、その期間と解約の条件
  • 開業届・青色申告承認申請などの届出や、会社設立の手続きまで対応するか
  • 信用保証料など、報酬以外にかかる費用の説明があるか

具体例:見積りを「同じ物差し」で比べる

例えば、次の2つの見積りがあったとします。

  • A事務所:着手金あり・成功報酬なし・開業後の顧問契約は任意
  • B事務所:着手金なし・成功報酬あり・開業後の顧問契約が条件

比べるときは、融資サポートの費用(Bは借入額で変わる)、開業後1年間の記帳・申告の費用、制度融資の追加や再申込みの費用を足して、総額と支払時期で判断します。報酬の安さだけで選ぶと、開業後の費用で逆転することがあります。

自分で申し込む場合と専門家に頼む場合の違い

比較項目自分で申し込む専門家のサポートを受ける
費用報酬はかからない報酬がかかる(範囲と報酬の形で変わる)
手間様式の理解から書類集めまで自分で行う必要書類と作成の手順を案内してもらえる
計画書の精度数字の根拠が弱くなりやすい売上・経費・返済の整合を確認してもらえる
面談想定質問の準備も自分で行う想定質問の整理と説明の練習ができる
開業後記帳・申告の体制は別に整える融資後の試算表や次の資金調達まで続けて相談できる
自分で申し込む場合と専門家に頼む場合の比較

業界での経験があり数字に強い方なら、公庫が公開している創業計画書の様式を使って、自分で申し込むこともできます。一方で、初めての開業、設備投資が大きい、制度融資と併用する、といった場合は、計画書の根拠づくりに専門家の目を入れる価値があります。

  1. 必要資金と自己資金を整理する設備の見積書を集め、運転資金が何か月分必要かを洗い出します。
  2. 創業計画書と資金繰り表を作る売上の根拠と、返済が始まってからの資金の動きを数字で示します。
  3. 申込先を決めて申し込む公庫か制度融資か、併用するかを決めて申し込みます。
  4. 面談を受ける経歴・計画・自己資金について、質問に答えます。
  5. 融資実行・返済開始据置期間の有無を確かめ、返済計画どおりに資金を管理します。

専門家に依頼した場合の進み方は、創業融資サポートの依頼から完了までの流れと所要日数で紹介しています。

自分で申し込むか、どこまで専門家に任せるかは、事業の内容と準備の進み具合で変わります。初回無料でご相談いただけます。

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報酬以外にかかるお金と、報酬の税務上の扱い

創業時の資金計画では、サポートの報酬だけでなく、借入れと開業そのものにかかる費用も見込みます。

費用内容補足
利息借入額・利率・期間で決まる公庫の創業融資は、原則0.65%(雇用を拡大する場合は0.9%)の利率引下げがある
信用保証料制度融資(信用保証協会の保証付き)で必要になる札幌市の創業・雇用創出支援資金は、保証料の4分の1以内を市が補給。公庫の融資には、制度融資のような信用保証料はかからない
会社設立の登録免許税資本金の0.7%(最低額は株式会社15万円・合同会社6万円)札幌市の特定創業支援等事業の証明があれば、市内での設立は半額
契約書の印紙代など借入れや事務所の賃貸借の契約にともなう費用契約の種類と金額で変わる
創業時にかかる主な費用(2026年10月時点の制度に基づく)
無料
ツール
会社設立などの登録免許税を計算する登記の種類と金額を入れると、登録免許税を計算できます。計算する

開業前に支払った創業融資サポートの報酬は、開業費として資産に計上し、開業後に任意の時期に経費にできます。開業後に支払う報酬は、支払手数料などとしてその年の経費になります。

法人や、給与を支払っている個人事業主が、個人の税理士・公認会計士に報酬を支払う場合は、報酬の内容によって源泉徴収が必要になります。税率は、1回の支払額が100万円以下の部分は10.21%、100万円を超える部分は20.42%です。請求書で消費税が区分されていれば、税抜の金額で計算できます。支払先が税理士法人なら、源泉徴収は不要です。

無料
ツール
報酬・料金の源泉徴収税額を計算する税理士などに支払う報酬の金額から、源泉徴収する税額を計算できます。計算する

札幌市内で創業する場合

札幌市の特定創業支援等事業の証明を受けると、市内での会社設立の登録免許税が半分になります(株式会社15万円→7.5万円、合同会社6万円→3万円)。公庫の利率引下げや、信用保証協会の創業関連保証(北海道の協会は限度額3,500万円・保証料率0.86%)を開業6か月前から使えるといった効果もあります。証明書には有効期限があります(2026年10月時点の案内では2027年3月31日まで)。

市の創業・雇用創出支援資金(限度額5,000万円)や北海道の創業貸付(限度額3,500万円)も、公庫とあわせて比べる候補です。利率は改定されることがあるため、申込み時に各機関の案内で確認しましょう。

よくある質問

専門家に頼むと、審査に通りやすくなりますか?

専門家に頼んだかどうかで審査の結果が決まるわけではありません。審査されるのは、事業の内容、自己資金、計画の数字の根拠、面談での説明です。専門家を使う意味は、計画書の数字の整合を確かめ、根拠と説明の準備を整えられる点にあります。

会社設立や開業届もまとめて頼めますか?

開業届や青色申告承認申請書などの税務の届出は、税理士に依頼できます。会社設立の登記申請は司法書士の業務のため、税理士事務所に依頼する場合も司法書士と連携して進めます。個人事業の開業届は開業の日から1か月以内、青色申告承認申請書はその年の3月15日まで(1月16日以後に開業した場合は開業の日から2か月以内)が期限です。

自己資金が少なくても相談できますか?

相談はできます。公庫のFAQでは、自己資金は審査の重要な要素とされ、創業時の自己資金の割合は平均2割程度と説明されています。自己資金が少ない場合は、開業時期を見直して資金を貯める、設備を段階的にそろえるなど、計画の組み立て方から検討します。

開業後も顧問契約を結ぶ必要がありますか?

条件は事務所によって異なります。当事務所は決算・申告だけのスポット依頼はお受けしておらず、開業後の記帳・申告は顧問契約で継続してご支援しています。融資後の月次の試算表は、次の融資を申し込むときの審査資料にもなります。

まとめ

創業融資サポートの費用は、支援の範囲・報酬の形・借入の規模と難しさで決まります。見積りは同じ資料で取り、成功報酬の計算方法や不成立時の扱い、開業後の顧問契約の条件まで確認して、総額で比べましょう。利息・保証料・設立費用も含めた資金計画を立てておくと、融資後の資金繰りが安定します。

札幌の公認会計士・税理士事務所

創業融資と開業後の税務のご相談は、ジェイスタート会計事務所へ

  • 初回相談は無料(オンライン対応可)
  • フォーム・LINEは24時間受付、翌営業日までにご返信
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対応:法人の決算・税務顧問/個人事業主の確定申告/相続・贈与・事業承継/融資・資金繰り

出典・参考(公的機関)

本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂

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